パンク・ロックの女王=パティ・スミスが「音楽界のノーベル賞」とも言われるポーラー音楽賞(The Polar Music Prize)を受賞し、8月30日(日本時間8月31日)にスウェーデンにてカール16世グスタフ国王から直接、賞を授かった。
「ポーラー音楽賞」は、音楽における創造性・発展について特に功績のあったと認める国際的な音楽賞で、過去にポール・マッカートニー、レイ・チャールズ、ボブ・ディラン・スティーヴィー・ワンダー、ブルース・スプリングスティーンらの大物が受賞している。選考委員はパティ・スミスについて以下のように語った。
「パティ・スミスは、詩というものの中にどれほどのロックンロールがあり、ロックンロールというものの中にどれほどの詩があるかを示して見せた。彼女は一つの世代全体のファッションのあり方、考え方、描く夢までも変えてきた。」
パティ・スミスは過去の偉業も素晴らしいが、今も大現役のアーティストである。2010年には自叙伝『Just Kids』を発表し、全米図書賞ノンフィクション部門を受賞、ベストセラーとなった。また今年は米タイム誌で毎年恒例となっている「世界で最も影響力のある100人」にアメリカのオバマ大統領、北朝鮮の金正日総書記の後継者である金正恩、ウィリアム英王子とケイト・ミドルトン、Facebookを開設したマーク・ザッカーバーグと共に選ばれている。
さらに、9月21日に発売される初のオールタイム・ベスト盤『アウトサイド・ソサエティ』はパティ・スミスが自ら監修を手がけている。本作には、1974年の衝撃のデビュー・アルバム『ホーセス』から2007年のカヴァー・アルバム『トゥエルヴ』までの数ある名曲の中から、本人が選定した18曲が収録される。曲目解説も全て自分で手掛けていて、時代を変えてきた彼女が、当時どのような想いを楽曲にこめたかが明かされる重要な作品となっている。
ポーラー音楽賞にも認められた彼女の魅力、伝説が詰まっている本作は、世代や時代を越えて聴かれるであろう、音楽ファン必携の1枚になりそうだ。
<バイオグラフィ>
1946年12月30日、シカゴ生まれ。1975年にアリスタから『ホーセス』で衝撃のデビュー。メイプルソープのカヴァー・アートも注目され、ロックの名盤として今日まで高い評価を受けている。以後36年間にわたって、ニューヨーク・パンクの女王として、決して衰えない反逆精神を込めて魂の歌を唄い続けている。2007年にはロックの殿堂入りも果たし、2009年にはドキュメンタリー映画『ドリーム・オブ・ライフ』が公開、2010年には自叙伝『Just Kids』を出版するなど、今なお衰えを知らぬ活躍を続けている。
<リリース情報>
『アウトサイド・ソサエティ』“Outside Society”
9月21日 発売 ¥2,520(税込) SICP-3261
曲目解説:パティ・スミス(翻訳付)/解説:大鷹俊一/歌詞・対訳付
最新リマスター:エンジニアとしての受賞歴を持つグレッグ・カルビとパティ・スミスのバンドメンバーであるトニー・シャナハンが担当
<リンク>
www.sonymusic.co.jp/PattiSmith/
(ソニー・ミュージック・ジャパン インターナショナル)