ロリー・ギャラガー生前の幻の未発表アルバムが30数年のときを経てリリースされる。
ステージを燃やし尽くすアイリッシュ熱血ギター野郎=ロリー・ギャラガー!ジミー・ヘンドリックスが「世界最高のギタリストというのはどんな気持ちですか」と訊かれて「ロリー・ギャラガーに訊けよ」と言ったとされるほどの伝説的な存在である。彼の生前の未発表の幻のアルバムがソロ・デビュー40周年を記念して、30数年のときを経て7月6日に発売される!
ロリーは妥協のないミュージシャンシップで知られてきた。納得のいくサウンドを得るために、何度となく再レコーディングが行われてきた。1960年代にテイストの一員としてデビューした彼は1971年のソロ転向後、11枚のスタジオ・アルバムを制作してきたが、それ以外に2枚のアルバムをほぼ完成させながら、「満足がいかない」とお蔵入りにしていた。今回リリースされる『ノーツ・フロム・サンフランシスコ』は、今まで一切音源が流出していなかったその幻の未発表アルバムのひとつである。
本作ライナーにも詳細な制作秘話が記されているが、1月14日『ウィンターランド』で行われたセックス・ピストルズのラスト・ライヴを目撃したロリーは、その大きなインパクトによって、ほぼ完成している作品の方向性をよりシンプルで骨太なロックンロール・サウンドに急遽変更しようとし、それがバンドメンバーの脱退を招き、結局止むを得ず本作はお蔵入りとなったのである。本作は決してボツ曲集ではなく、生前ロリー自身もリリースを望んで魂を注いだ作品を、彼自身が望んだ方向性で、一番近い存在であった弟のドネルとその息子のダニエルのプロデュースの元、現代の最新技術によって完成させたものである。CD-2のライブ盤は1979年12月、サンフランシスコのブルースの聖地『ジ・オールド・ウォルドーフ』クラブで収録された。もちろん、こちらも今までは一切公開されていない。
完全限定生産盤には、ロリー直筆の歌詞や制作時のメモを収録したハード・カバーのブックレットと、ツアー中にロリーは世界中のどこへ行こうと必ず故郷アイルランドの母に送っていた絵葉書と、ロリーの“ファーストクラス”切手と共に添えられている。本作のタイトル『ノーツ・フロム・サンフランシスコ』の“Notes”は“手紙”と“音”のダブル・ミーニングであるなんとも心温まるものである。
当時の背景や空気感も楽しめる本作は、まるで時間が遡ってロリーと共にいるような感覚にさせる体験的な作品である。この世を去ってもなお、我々を微笑ませ、泣かせ続けるギター野郎、ロリーに感謝を捧げたい。
【以下に著名人による、ロリー・ギャラガーへのコメントを紹介】
「すべての時代を通してベスト10人のギタリストのひとりだ」
— ボノ(U2)
「彼は本物だったよ。誰も彼には敵わない。 何しろ最高だったんだから。」
— ジョニー・マー(元スミス)
「ロリー・ギャラガーがいかしてると思っていた奴らはLAに五万といたよ。俺もその一人だった。」
— スラッシュ(元ガンズ・アンド・ローゼズ、現ヴェルヴェット・リヴォルヴァー)
「ロリーは俺にとって初めてのギター・ヒーローだった。」
— ヴィヴィアン・キャンベル(デフ・レパード、シン・リジィ)
「ミュージシャンたちの間でも彼のことは完全に認められていたね。最高のミュージシャンの一人として。」
— ジェームズ・ディーン・ブラッドフィールド(マニック・ストリート・プリーチャーズ)
「ロリー・ギャラガーを観に行ったときのことを憶えてるよ。小さなアンプと小さなバンド。フランネルのシャツを着て、髪から目がちょっと覗いていたね。彼のギターのプレイがすべてだった。魂に入り込んでしまうんだ。」
— キャメロン・クロウ(映画監督)
【リリース情報】
Notes From San Francisco / Rory Gallagher
ノーツ・フロム・サンフランシスコ/ロリー・ギャラガー
【デラックス・パッケージ(初回生産限定盤)】
●36頁豪華ハードブック型パッケージ(ライナー:エリオット・メイザー[オリジナル・プロデューサー]、ドナル・ギャラガー[プロデューサー])、自筆歌詞&制作メモ、レアフォト)
●特製ポストカード4種類封入
●別冊日本語ブックレット(英文ライナー訳、日本盤用書き下ろしライナー、歌詞、対訳)
●2CD 税込¥4,420
【通常盤】
●ジュエルケース
●2CD 税込¥3,780
(ソニー・ミュージック・ジャパン インターナショナル)