カテゴリー: FEATURES

Vol.124 Robben Ford / January 2022

Robben Ford


Photo by Mascha Photography

絶妙なダイナミクスによる表現、洗練されたお洒落なギタープレイ、楽曲でコアな音楽ファン、ギタリストから支持を受けている匠なギタリスト、Robben Ford(ロベン・フォード)。最新作「Pure」は、「Tiger Walk」以来となる全曲がインストゥルメンタル曲で構成されたアルバムとなっている。今作ではコロナ禍により、共同プロデューサであるCasey Wasner(ケイシー・ワズナー)とロベンとで制作したトラックに後からドラマー、ベーシストにドラム、ベースを入れてもらうというロベンの作品においてはこれまでと異なるレコーディング手法が採用されている。(その手法により)「音楽を完全にコントロールすることができたし、このアルバムではそれがとても重要だったんだ。」とロベンが語っているように、今作では統制された中での色彩豊かな楽曲、ギターが聴き手を魅了する。最新作「Pure」についてロベンに訊いた。

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Vol.123 Dom Brown / July 2021

Dom Brown


Photo by Andy Ciparis

英国にてギタリスト/作曲家/プロデューサーとして活動しているドム・ブラウン。セッションミュージシャンとしてもデュラン・デュランのライヴやレコーディングに参加している。デュラン・デュランでは、この16年間で4回のワールドツアーに参加し、3枚のアルバムをレコーディング、アルバム「All You Need Is Now」(2011年)と「Paper Gods」(2015年)では20曲以上を共同作曲している。そのように才能溢れるドムがニュー・ソロ・アルバム「IN MY BONES」をリリースした。この作品ではギタリストとしてのドムの素晴らしさは勿論、プロデューサー、作曲家・編曲家、マルチプレイヤーも手掛けるなどミュージシャンとしての総合力が存分に発揮されている。作品に収録されたどの楽曲も完成度が高く、幅広い音楽ファンに受け入れられる魅力的なものとなっている。ドム・ブラウンに彼の音楽的背景やニュー・ソロ・アルバム「IN MY BONES」について語って貰った。

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Vol.122 Jeff Kollman / June 2021

Jeff Kollman

ジェフ・コールマンがニューアルバム「East Of Heaven」をリリースした。全曲がインストゥルメンタル曲で構成されたこの作品は、巷に溢れるロック・ギター・インストゥルメンタル音楽とは異なり、映画のシーンが流れていくような時間の経過、情景の変化を聴き手にイマジネーションさせる深みのある音楽作品となっている。それら楽曲を彩るアコースティックギターの美しく豊かな響き、ドライヴしたエレクトリックギターとエフェクトによる幻想的なサウンド、そしてジェフのダイナミクスに富むギタープレイも素晴らしく、聴き手の心にダイレクトに響いてくる。ジェフ・コールマンにニューアルバム「East Of Heaven」について訊いた。

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Vol.121 Carl Verheyen / May 2021

Carl Verheyen

英国ロック・グループ SUPERTRAMPでの活動や数多くの有名アーティストのアルバム、そして映画・TVドラマ等のサントラへの参加などLAのスタジオシーンで活躍中のギタリスト Carl Verheyen (カール・ヴァーヘイエン)がニュー・アルバム「Sundial」をリリース。今作は、ロック/ファンク/スカ/ソウルフルなバラード、アフロポップなどの多様な音楽に取り組んだ意欲作。癒しと高揚感のあるタイトル曲 “Sundial” に始まり、アフロポップにインスパイアされた”Kaningie”、アート・ガーファンクルとの信じられない出会いについての記憶を歌にした”Garfunkel (it Was All Too Real)”、ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアに捧げられた曲“Spiral Glide”などの良質な楽曲とともに、カールの味わい深い歌声、ダイナミクスに富んだ巧みなギタープレイ・サウンドが聴き手を魅了する大人で上品なロック・アルバムとなっている。最新作「Sundial」についてカールに語ってもらった。

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Vol.120 Corrado Rustici / April 2021

Corrado Rustici

70年代のイタリアン・プログレバンド Cervello、そしてジャズロックグループのNovaの活躍などで伝説的な存在であるギタリスト、プロデューサーのCorrado Rustici (コラード・ルスティーチ) が、インストゥルメンタル・ソロ・アルバム「Interfulgent」をリリースした。コラードは、70年代のプログレバンドCervelloやジャズロックグループNovaでの活動によりプログレ界で伝説的な存在であるとともに、これまでにフィル・コリンズ、アラン・ホールズワース、ハービー・ハンコック、マイルス・デイヴィスなどと共演するなど、40年に及ぶ輝かしいキャリアの中でイタリアで最も成功したプロデューサーの一人でもある。コラード・ルスティーチに最新アルバム「Interfulgent」について語ってもらった。

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Vol.119 Steve Lukather / March 2021

Steve Lukather


Photo by Alex Solca

スティーヴ・ルカサーがファン待望のソロ・アルバム「I Found The Sun Again」をリリースした。ルークと同時にジェセフ・ウィリアムスもソロ・アルバム「Denizen Tenant」をリリースしており、お互いが各々のアルバムに参加するとともに、そこにはデヴィッド・ペイチも合流している。そのような背景もあり、ルークとジョセフのソロ・アルバムの形式とはなっているものの新生TOTOとしての新たな作品が提示されている・・とも受け止められる。今回のルークの作品「I Found The Sun Again」では、ドラムにグレッグ・ビソネット、キーボードにジェフ・バブコ、そしてベースにはヨルゲン・カールソンやジョン・ピアースといったルークと気心の知れたメンバーとともにリアルなミュージシャンによる圧倒的に素晴らしい音楽が展開されており、聴き手を魅了する。またリンゴ・スターがゲスト参加している”Run To Me”でも聴くことができるような親しみやすくメロディックな曲も収録されており、プレーヤー志向の人達からロック・ポップスを楽しむリスナー層に至るまで幅広い人達に受け入れられるであろう作品となっている。最新作「I Found The Sun Again」についてルークさんに訊いた。

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Vol.118 Stevie Salas / February 2021

Stevie Salas


Photo by Framus

B’zの稲葉浩志とのプロジェクト INABA/SALAS により日本の音楽ファンの間にも広く知られているスティーヴィー・サラスの書籍「スティーヴィー・サラス自伝 ギター弾きの最低で最高な人生」(リットーミュージック刊) が発売された。この本は、米国で2014年に出版されている「When We Were the Boys: Coming of Age on Rod Stewart’s Out of Order Tour」が和訳されたものであり、オーディションからツアーといったロッド・スチュワートとの活動時代についてスティーヴィー・サラスが詳細を語っており、サラスのファンにとってはもちろん、ロッド・スチュワートやロックファンにとっても興味深い内容となっている。
発売された書籍「スティーヴィー・サラス自伝 ギター弾きの最低で最高な人生」についてはもちろん、普段における曲作りのこと、日本国内にも素晴らしい楽曲を持つ優れたミュージシャン達がいるにも関わらず、ロックミュージックにおいては世界中の音楽ファンに知られる存在はまだ出てきていないように見受けられる状況についてどう感じるか・・など、スティヴィー・サラスに訊いた。

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Vol.117 Oz Noy / January 2021

Oz Noy


Photo by Yossi Zwecker

オズ・ノイが通算11作目となるニューアルバム「SNAPDRAGON」をリリースした。この作品には、ベースにウィル・リー、ジョン・パティトゥッチ、ジェームス・ジナス、ドラムにデイヴ・ウェックル、ヴィニー・カリウタ、デニス・チェンバースといった最強のリズム隊、さらには、トランペットにウォレス・ルーニー(コロナ感染により2020年3月31日に他界)、ジョン・スナイダー、ソプラノ・サックスにクリス・ポッター、ギターのアダム・ロジャースといった豪華ミュージシャンが招かれており、彼等のプレイを活かした見事なOz Worldが展開されている。リアルなミュージシャン達による臨場感に溢れる圧巻のプレイが堪能できる新作「SNAPDRAGON」についてオズに訊いた。

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Vol.116 BLINDMAN / December 2020

BLINDMAN

日本が誇るメロディック・ハードロックの至宝 BLINDMANが通算11作目となるスタジオ・アルバム「EXPANSION」をリリース。今作でも珠玉のメロディ、BLINDMAN節は見事に健在。ボーカルのRay、ドラムの實成峻を迎えた現在のラインナップでのスタジオ・アルバムは3作目となるが、ギタリストとしては勿論、コンポーザー、メロディメーカーとしても音楽に対してジャンルの枠に捉われないバリエーション豊かな楽曲をクリエイトする中村達也の才能があらためて示された作品となっている。メロディックなハードロックといった核の部分は継承しつつも、Ray、實成峻の加入による相乗効果が発揮された音楽的に懐が深く様々な彩どりを聴かせる楽曲群、それらバリエーション豊かな楽曲群をBLINDMAN流として統一感を持たせることへの戸田達也(Bass)と松井博樹(Key)の貢献も素晴らしく、今作は、従来のBLINDMANファンは勿論、これまで以上により幅広い音楽ファン層に響くであろう快心の作品となっている。新作「EXPANSION」についてBLINDMANの各メンバーに訊いた。

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Vol.115 Reb Beach / November 2020

Reb Beach


Photo by Brian Kaldorf Photography

1988年にWINGERにてデビューするやいなや、それまでの数多くの有名アーティストとのスタジオワークで培ったセンス溢れるギターリフ、テクニカルかつ起承転結のあるクレバーなフレーズ構築にて楽曲に華を添えるギタープレイで一躍、次世代ギターヒーロの一人として注目を集めたレブ・ビーチ。その後のDOKKENへの参加、WHITESNAKEのメンバーとしての活躍と共に母体であるWINGERにおいても活動を続けているレブ・ビーチが、フュージョン・ロックのインストゥルメンタル・ソロアルバム「View From The Inside」をリリースした。今作は、聴き手の心に残る印象的なメロディを持つ曲から70年代のフュージョンなどインストゥルメンタル・バンドで聴かれたインプロヴァイズの魅力を持つ曲にいたるまで、ファンの期待に応える素晴らしい作品となっており、レブ・ビーチが持つ音楽力、ギタリストとしての魅力を大いに楽しめる。珠玉のフュージョン・ロック作品「View From The Inside」についてレブ・ビーチに語ってもらった。

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